従前

言葉として一般的な意味は、「今より前」であろうが、土地区画整理事業では、地区内の土地についての土地区画整理事業施行前の状態を表わし、事業施行後の土地に対比して用いられます。従前と換地という使用例が比較的多いのですが、実務上は施行前:施行後ないしは、整理前:整理後という場合の施行前、整理前と明確に区分しがたい面があります。
しかし、施行前と整理前の場合、事業を行なう以前の地区内の土地を包括して指すことが多いのですが、土地区画整理法(以下法という)第89条では「換地計画において換地を定める場合においては、換地及び従前の宅地の位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等が照応するように定めなければならない。」と表現されており、この場合は特定の宅地の施行前の状態を指すものです。(ここに宅地とは、国有、公共団体有の公共用地を除く土地をいいます)
仮換地指定(法第98条4項)では、「その仮換地となるべき土地の所有者及び従前の宅地の所有者に対し、仮換地の位置及び地積並びに仮換地の指定の効力発生日を通知してするものとする。」とあり、施行前の状態における特定の宅地を指しているものと判断されます。